愛しい、愛しい




かわいい君。






君が傍に居るだけで私の心は晴れていく。










愛しい、愛しい




かわいい君。















なんでこんなにも












君が愛しいんだろう?






































*Your Warmth*
































「チョッパー!チョッパー!!」

ドタドタと甲板から、騒がしい足音がする。




「ねぇ、ナミちゃん。チョッパー知らない?」

「チョッパーならさっき、ゾロのトレーニングに付き合うんだって、
 ダンベルの上に乗っかってるの見たけど?」

「ありがと。ナミちゃん!!!」



ドタドタドタ・・・



「ねぇ、ゾロ。チョッパーは?」

「あぁ、なんか喉が渇いたとか言ってキッチンに言っちまったぜ。」

「ありがと。ゾロ!!」



ドタドタドタ・・・



「ねぇ、サンジ君。チョッパー来なかった?」

「チョッパーなら、さっき水飲みに来て
 ウソップとルフィとかくれんぼするって張り切ってたぜ。」

「ありがと。サンジ君!」



ドタドタドタ・・・



「あれれ、ウソップ、ルフィ。チョッパーとかくれんぼしてたんじゃなかったの?」

「あぁ、なんかチョッパーはの声がした途端走って逃げてったぞ。」

「・・・またかぁ・・・。」




深い溜息をつき

ルフィとウソップにお礼を言って、

さっきとは打って変わって重い足取りで歩き出す。
















さっきから騒がしく甲板を走り回っているこの少女の名前は


二週間前にこの海賊団の仲間になったばかりだ。

ここに来て、彼女が一番先に興味を持ったもの。


それは、この海賊団の船医でトナカイのトニー・トニー・チョッパーだ。






チョッパーの容姿の全てがのハートにクリティカルヒットしたのだ。






チョッパーを見つけてはその可愛さの余り抱きしめてしまう 。




こう見えてチョッパーも15歳のお年頃。

知り会って間もない異性に抱きしめられて平気で居られるはずはなかった。

















「あッ!!チョッパー発見!!!」


ビクゥッ!!!


「ぁあっわわっ!!っ!!!」

に見つかってしまったチョッパーは慌てて隠れようとする。

「チョッパー、隠れてない隠れてない。」

いつものチョッパーの行動に苦笑する


!!なんでいつもおれのとこに来るんだよ!?」

「なんでって、チョッパーがスキだからに決まってるでしょ?」

サラリと言ってのけるに動揺しまくるチョッパー。


「なっ、なっ、なっ!!!?」

そんなチョッパーを見て思わずとプッと吹き出してしまった。

「チョッパーはカワイイなぁ。ほんと。」

「そっ、そんなこと言われても、うっ嬉しくねぇぞ、コノヤロー!!」

「はいはい。」

クスクス笑いながら軽く返事をする。





「・・・ねぇチョッパー。」

「なんだ?」

そう言っての方を見たチョッパーは

違う意味で、また戸惑ってしまった。



「・・・どうして・・、いつも私から逃げるの?」
















初めて見る、寂しそうなの顔。






















が仲間になってからの二週間。








嵐にも遭った。



見たこともない大型の海の怪物にも会った。



も何度か危ない目に遭った。










けれどは一度だって涙を見せることはなかった。























そのが、今、自分の目の前で、


悲しそうな、何かに怯えてるような表情をしてる。






「 ・・・?」

「チョッパーは・・・私が嫌い?」




「っ!!!?」





そのまま固まるチョッパー。









その様子を見て、


チョッパーが困っているコトを悟った










「あっ、ごめんごめんチョッパー。そんなに困らなくていいからっ!
 チョッパーがあんまりかわいいもんだから少しからかってみただけっ。」


そう言って、手を振りながらはニコッと笑う。


が無理して笑っていることなど一目瞭然だった。









・・・。」

「なぁに?チョッパー。」

「おれ・・・」

「ん?」

、嫌いなんかじゃないぞ?」






「・・・・・・。」



















愛しい、愛しい




小さな君が、




あまりのも必死な目をして言うものだから・・・













ねぇ、





どうしてくれるの?






嬉しくて、嬉しくて









私、泣きそうだよ?





























!?泣いてるのか!?
 ぁああ〜〜っ!!どうしよぉ〜!!ルゥフィイ〜〜〜!!!」


もはやチョッパーの方が泣きべそをかきながら、

ルフィに助けを求めに行こうとした時。




ガシッ



が素早く、小さなチョッパーの手を掴んだ。



「うわわっ。」

コテンとしりもちをつくチョッパー。


「チョッパー〜・・・」


「 ・・・?」











ぎゅっ














「わわっわっ!!」

















チョッパーの顔がみるみる赤くなっていく。

















けれど、今回はの腕に収まったままだ。




































「チョッパー・・・」


「な、何だ?」


「・・・ありがと。」

























の言葉にチョッパーは不思議そうにしていたが、











それでもすぐに「えへへ」と嬉しそうに笑った。


















































 あのな、











 おれ、に抱きしめられるのって、嫌いじゃないんだ。














 一度も抱きしめられたことのないドクトリーヌの腕とか、







 よく頭を撫でてくれたドクターの大きな手を思い出して・・・
















 ちょっとだけ
















 泣きそうになるから。



















 泣いたらは心配するだろ?



















 だから逃げてたんだ。



















 ごめんな、






























チョッパーの言葉に引っ込んでいた涙がまた溢れそうになってしまい、



 今日のチョッパーはなんか素直なんだね。



と、誤魔化すように笑いながら言ったにチョッパーが力強く言う。































を泣かせちゃったからな。

 今日はおれ、少し反省したぞ。」












































































 愛しい、愛しい




 かわいい君。






 どうしてそうやって私を泣かせるようなコトを言うの?

































「あっ、でも、嬉しいとか思ってないからなっ!本当はっ!!
 勘違いすんじゃねぇぞ、コノヤロー!!」









































 なんでこんなにも












 君が愛しいんだろう?

















































  end
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はい。出来上がったよ。なんとかかんとか。

チョッパー難しい・・・。

可愛くて素直じゃないチョパ男くんが私は大好きです!!!